地域と結ぶ人間教育プログラム
地域と結ぶ人間教育プログラムとは
人間性を育成し、社会性を高め、実務力を強化する
「地域と結ぶ人間教育プログラム」とは、本学の教育を裏打ちするものです。人間性を育成し、社会性を高め、そして、実務力の強化を図る中で、さらに、地域社会についての理解を深めて、現代的な課題に対する解決能力を備えた職業人・社会人の育成をめざします。生活学科と英語科は、このプログラムをベースにして、「教養教育」、「専門教育」、「実務教育・職業教育」が融合された体系の中で学びます。
1.Humanity ~人間性の育成~
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総合人間科目やアセンブリー、二十歳の門出を祝う会等の行事、そして、学生主体の活動を通して人間性の育成を図ります。
学生全員が学生会役員、あるいはクラスの委員等となり、各種イベントの企画・実践に携わります。この体験を通して協調性、自主性、そして主体性を身に付けます。
主な活動例
- 体育祭
- 学生会と各クラスの体育委員が中心になって4月末に開催します。学科・専攻別に1・2年生合同で競技に参加します。
- リーダーシップトレーニング
- 純短祭の実行委員約100名が参加します。3月末から9月にかけて3回開催され、リーダーとしての資質を高めると共に純短祭の運営等について協議します。
- 純短祭
- 10月末に2日間開催します。日頃の学びの成果を教室や舞台で発表します。当日は学生全員が何らかの役割を担って参加します。
- 学内クリスマス会
- 12月末に新旧の学生会役員が主体となって開催します。このイベントの企画・実践を通して、旧役員から新役員に心のバトンが渡されます。
- 美化活動
- 学生と教職員による美化委員会が組織され、学内清掃が実施されます。学びの場は自ら清掃するという活動を通して人間教育が行われます。
2.Socialization ~社会性の涵養~
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地域社会の教育力を生かした体験型学習を通して社会性の涵養を図ります。
学生はインターンシップ等の科目を通して、厳しい現実社会を体験し、他者との協調・協働などの社会性を身に付けます。また、鹿児島の卓越した伝統工芸に触れたり、食材等を活用した実習を通して、地域理解を深めていきます。
主な活動例
- 総合人間科目
- 「かごしまの未来プロジェクト」
南北600kmに及ぶ広大さゆえ、鹿児島県の市町村はどこも表情豊かです。それぞれの地域が抱える課題と向き合い、解決策を探ります。正解のない問いの答えを探す活動を通じて、時代の要請に応える力、新しい物語を作っていく力を身につけます。
- 生活学専攻
- 「生活学プロジェクト」
キャンパスを飛び出して地域社会の課題に取り組みます。
また、企業や各団体が主催するイベント等にスタッフとして参加し、これまでの学びを生かして実践から学び、社会性やコミュニケーション能力等の向上を図ります。
- こども学専攻
- 「こども学フィールドワークⅠ・Ⅱ・Ⅲ」
こども学専攻の核となる科目の一つである「こども学フィールドワークⅠ・Ⅱ・Ⅲ」では、それぞれ「純心こども講座」「チャイルドウォッチング」「こどもバンド」に取り組みます。体験的な学びをとおして、多角的な子ども観を養います。 - 「こども学インターンシップ」」
令和7年度入学生カリキュラムより実施します。
子どもと直接的あるいは間接的に関わることをとおして、広く子どもを取り巻く環境を理解することを目指します。発想力や対応力に加え、社会人として必要とされるコミュニケーション力が身につきます。 - 「こどもと絵本Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」
絵本と人を結びつける。人と人を結びつける。人と社会を結びつける。未来を拓く。今あるものを継承する。絵本には大きな可能性が秘められています。絵本をとおして、社会に貢献することを目指します。必要な単位を習得することで,認定絵本士の認定を受けることができます。
- 食物栄養専攻
- 「調理学実習」「栄養指導論」
地元食材を生かした料理コンクールへ応募、地域の調理ボランティアや食育イベントに参加しています。またこれまでの学びを生かし地元サークル活動への栄養指導等に取り組み、実践を通して社会との繋がりを深めています。
- 英語科
- 「国際交流ボランティア」
長年、多くの英語科の学生が、かごしまアジア青少年芸術祭やKIEX主催の文化体験イベントなどで、司会・通訳補助・ブース対応などのボランティア活動をしています。
授業では、「やさしい日本語」について学んだり、ボランティア活動の振り返りを行ったりします。体験を通して、地域における国際交流や外国人支援のあり方について学びを深めます。
3.Business ability ~実務力の強化~
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各種の資格取得を通して実務力の強化を図ります。
企業等で活躍するためのスキルとして、ビジネスマナーや情報技術、語学などの資格取得を目指します。下記は、講義等の中で合格に向けて指導を行っている検定です。
主な検定
- 日本語ワープロ検定試験(日本情報処理検定協会)
- 情報処理技能検定試験 表計算(日本情報処理検定協会)
- ITパスポート試験(情報処理推進機構)
- 日商簿記検定試験(日本商工会議所)
- 証券外務員資格試験(日本証券業協会)
- ファイナンシャル・プランニング技能検定(日本ファイナンシャル・プランナーズ協会)
- 秘書技能検定試験(実務技能検定協会)
- 実用英語技能検定〔英検〕(日本英語検定協会)
- TOEIC(国際ビジネスコミュニケーション協会)
- マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS) (株式会社 オデッセイコミュニケーションズ)
- ファッション販売能力検定試験(日本ファッション教育振興協会)
- 栄養士実力認定試験(全国栄養士養成施設協会)
- 家庭料理技能検定(香川栄養学園)
- かごしま検定(鹿児島商工会議所)
「地域と結ぶ人間教育プログラム」を支援する取組み
1.支援組織
【クラス担任制】個の理解を深める制度
プログラムを実行する上でクラス担任制が最も大きな役割を果たしています。
クラス担任は学生に対して、各種の学内行事等の意義を説明し、学生もそのことを理解した上で活動に参加しています。いつも担任と学生の心の扉が開かれています。
【自己点検・評価委員会】授業等の改善を図る組織
教育の質を高め、常に前進するための組織です。教育環境や授業の内容・方法等の改善を図ります。学生による授業評価や教員相互による公開授業などを企画・実施しています。
2.支援カリキュラム
【総合人間科目】豊かな教養と人間性を高めるカリキュラム
人間とは何か、人間が生きているこの現実世界とは何かを問い、人間としてどのように生きるべきかを学ぶ科目群が設置されています。本学の教育のベースとなっています。
3.支援行事
【オリエンテーション】新入生が建学の精神や教育の理念を学ぶ場
建学の精神・教育理念等を理解するために入学式後、2~3日にかけて実施します。
【アセンブリ―】自己を高める場
- 毎週木曜日の3限目にアセンブリーが開かれます。1年生は「人間性を高める」、2年生は「社会性を高める」という目標の基に学内・外の講師による講演会・ディスカッション等が実施されています。
この他、2年生あるいは卒業生による就職体験発表会があり、1年生にとっては今後の進路を考える良い機会となっています。
なお、各行事ごとに学生が書く感想文を通して担任は個の理解を深めています。
【美化清掃活動】自分自身の心を磨く場
- 昼休み中の15分間、学生・教職員が一体となって学内清掃に取り組んでいます。また、夏休みと春休みにも学生ボランティアと教職員による学内清掃活動が行われています。
学生と教職員が一緒に清掃を行う中で、相互のコミュニケーションを図り、さらに一体感を生んでいます。
【父母等懇談会】保護者等の方々と教員とのコミュニケーションの場
この会を通して本学の教育方針等を説明し、保護者等の方々の理解と協力を得ています。
2年間の学びを振り返る場 - 2年間を総括する -
1.修養会
- 学生が社会に巣立つ前にじっくりと自分と向き合い、社会における自分の役割について考える場です。 また、「地域と結ぶ人間教育プログラム」を通して学んできたことを総括する機会ともなります。
2.二十歳の門出を祝う会
- 2年生全員が二十歳の門出を迎えてという趣旨で作文を書き、その中から代表4名が式で意見発表を行います。毎年、教員・学生間に感動の波を起こす場です。この催しを通して、学生は成人になる意味を自らに問い、責任のあるひとりの大人として自覚する機会となります。