2018海外留学奮闘記 ~英語科留学生だより vol.2~

2019.02.06

私たちが過ごすヨークはイギリスで最も平和な街と言われ、こじんまりとしていながら美しく、歴史を感じることのできるすばらしい場所です。ヨークミンスターと呼ばれる美しい大聖堂が街のシンボルで、街全体は中世に築かれた城壁によって取り囲まれています。「ハリーポッター」のダイアゴン横丁のモデルとなった通りがあるなど、小さい都市ながら常に観光客でにぎわっています。道端ではストリートアーティストが手品や楽器、歌などのパフォーマンスをして、あちらこちらから音楽が聞こえてきます。日本では感じる事のない穏やかな空気が流れています。

城壁から見たヨークミンスター

ダイアゴン横丁のモデルとなったYork Shambles

 

私たちは英語科の認定留学(半年間留学)で、イギリスのヨークセントジョン大学(YSJ)に留学しています。学部編入ではなく、留学生向けの語学留学です。本科に交換留学を行っている日本語コースがあることも相まって、東洋大学、神戸松蔭女子学院大学、岡山大学など、日本の大学の学生やアジア圏の留学生と共に授業を受けています。日本語ばかり話すのではないかと心配されますが、授業中は先生方や国籍の違うクラスメートとコミュニケーションを図るために、英語を話すことがほとんどです。他大学の学生の中でもネイティブとのコミュニケーションにほとんど支障が出ないほど英語を話すことができる学生や複数の言語を話せる帰国子女の学生など、刺激の多い環境です。

ヨークセントジョン大学

通学路の橋

 

授業形態もとてもユニークです。YSJの中にある施設をスタッフや本科生に尋ねてそれを写真で撮ってくる授業や、本科生と直接話して疑問に思っていることをお互いにディスカッションする授業、さらには街に繰り出してインタビューをする授業など、イギリスの学校にいるからできる授業も多くあります。アクティブラーニングが多く、主体性を持ちながら授業を進めることで英語への興味やイギリスの文化への理解も深まっていくように感じます。先生方が定期的に行うアンケートに回答する際に、自分のやりたい分野や伸ばしたい項目を伝えることで授業の形態や内容が変わっていくため、常に積極的に学ぶことができます。

シティーセンターの風景

 

私たちの授業は「英語を学ぶ人向け」の授業のため、高校までに習った文法や今までに聞いたことがあるものが少なくないですが、6年間積み上げてきたアメリカ英語との差を感じる部分もあります。例えば“can”を“カン”と発音することや“shrimp”ではなく“prawn”と呼ぶことなどは有名だと思います。しかし、“theatre”と街中で大きく書かれていることや、“gotten”という過去分詞がイギリスの教科書にはないことなどは、ここに来なければ分からないことだったのではないかと思います。イギリス英語でだけ使われる表現なども多く見受けられ、世界各地で使われ、世界の共通語と言われる英語と一ヶ国でのみ使われる日本語との違いを日々感じ、この地を踏むことで学ぶことが多くあります。

毎年9月に開催されるバルーンフェスタ

 

充実した生活の反面、日本とのギャップに考えさせられる機会もしばしばあります。例えば人種差別です。近隣国が多く多様な人種が交わる機会が多いためか、人種差別はイギリスで非常に重く受け止められている印象です。大学では対応策についての講義や学内での反対運動、相談窓口が設置されていたりとサポートも手厚く、被害にあった場合は報告するようになっています。私たちは日本に暮らし、ニュースで報道されているだけでなかなか遭遇することのないこの問題に、鈍感になってしまっていたことに気付かされました。それが「現実」として捉えられる一つのきっかけとしては貴重な経験だったといえるかもしれません。人種差別をはじめとして、現在ヨーロッパで問題になっているEU、テロ、難民などといった世界情勢についても改めて考える機会に溢れており、国際感覚を養うことができているのではないかと思います。他国を知れば知るほど、今まで意識したことがない日本の当たり前としてのすばらしさをも再認識できます。

続いて、イギリスでの暮らしについて紹介します。私たちは3人のフラットメイトと共に同じホスト先に滞在しています。2人はノルウェー、1人はドイツから来ている女の子です。皆、同世代なので夕食時には今日の出来事や互いの言語について話が盛り上がります。ホストマザーは家事を丁寧にこなして環境を整えてくださり、ひとりの大人として接してくださるので、自由時間は大学の部活動に参加したり旅行をしたりと自分次第で有意義に過ごすことができます。旅行と実際に住むことは違います。日常の生活を送るだけでも日本とは異なる文化、表現、食、街並み、そして人との出会い、すべてが新鮮で多くの発見があります。点として存在していた疑問やその発見が繋がっていくこともまた面白いところです。

公園で出会ったリス

 

食に関して驚いたのが、調理法です。一般的にイギリス料理は美味しくないと言われていますが、それは下味を控えているといった要因が一つあります。食卓には基本的に塩コショウなどの調味料が置いてあり、各々が自分好みに味付けをする習慣があるため、実際はそれほど食に対して不満を持つことはありません。特に、ワンプレートにローストしたお肉、ヨークシャープディング(凹型のシュークリームの皮のような生地のもの)、マッシュドポテト、付け合わせの茹で野菜を盛ってグレイビーソースと共にいただくサンデー・ディナーはイギリスの美味しい家庭料理のひとつです。

ホームステイ先でいただいたサンデー・ディナー

 

留学期間も残りわずかとなりました。与えられたこの環境に感謝しながら、残りの日々を悔いのないよう、勉学に励んでいこうと思います。

ヨークの街を一望できるClifford’s Tower

 

*H.M.さん(日本航空高校出身)とR.Nさん(鹿児島中央高校出身)は英語科1年生で、現在イギリスのYork St John Universityに留学しています。

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